テロ支援国家、日本

テロリズム(テラー、テロリズム=Terror, Terrorism)とは、一般に恐怖心を引き起こすことにより、特定の政治的目的を達成しようとする組織的暴力行為、またはその手段を指す。
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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AD

オレ史観では、太平洋戦争へと向かう日本軍部の暴走は、五・一五事件で政治家たちがビビッてしまったことに始まる*1。ま、自分が殺されたくないという心情はとてもよくわかるが。
そもそも、明治維新自体、天誅という名のテロリズムに始まったものだし、靖国神社の起源はそのテロリストたちの招魂に由来している*2というのだから、大日本帝国がテロ国家として自滅したのも、まー自業自得というものかもしれない*3
では、戦後、日本においてテロが無くなったのかといえば、そうでもない。戦後日本でテロリズムというとすぐに浅沼稲次郎の暗殺*4が思い起こされるが、ここで採り上げたいのは、もっと別のものだ。我々の経験した歴史の中でも、汚職や疑惑といわれる事件が起こるたびに「怪死」や「自殺」によって多くの人命が失われており、それによって、後の政治の方向が左右されている。「特定の政治的目的を達成しようとする組織的暴力行為」であることの立証は難しいが、殺人事件に伴う恐怖心によって、結果としてある特定の勢力が保持された、と事後的に考えられる事例は決して少なくない。例えば、住友銀行名古屋支店長射殺事件と不良債権処理先延ばし*5との関係を考えてみるのも良いだろう。なぜ警察は真相を究明しないのか?
今回の防衛省疑惑で怪死者(自殺者含む)が出て、その捜査が疑惑を残したままで終結したとするなら、私としては、「日本こそテロ支援国家なのではないか」との疑惑をますます強めるものである。
論語に曰く「義を見て、せざるは勇なきなり」、拙訳は「正しいことを知っていながら、それをしないのは勇気がないからだ」となる。少なくとも政治家、官僚にとっては、法が義ではないのか?

*1:

昭和陸軍の研究  上 (朝日文庫)

昭和陸軍の研究 上 (朝日文庫)

*2:

靖国史観―幕末維新という深淵 (ちくま新書)

靖国史観―幕末維新という深淵 (ちくま新書)

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近代日本の陽明学 (講談社選書メチエ)

近代日本の陽明学 (講談社選書メチエ)

*3:昭和初期の国際情勢を考えれば、このような史観は事後的な「後付け」であるとは私も思う

*4:

テロルの決算 (文春文庫)

テロルの決算 (文春文庫)

*5:

ペテン師の国 ヤクザの帝国 国家破産へのスロープ編―政・官・財・ヤクザが日本を吸い尽くす

ペテン師の国 ヤクザの帝国 国家破産へのスロープ編―政・官・財・ヤクザが日本を吸い尽くす