詩人、草野心平の日記

草野心平日記〈第2巻〉

 『草野心平日記』全7巻の第1回配本第2巻が刊行された。戦中戦後から最晩年まで45年にわたって書きつづけられた、114冊に及ぶ未公開の日記のうち、詩人の60代の24冊が収められている。
from 毎日新聞 書評*1

45年間の記録だぜー。こんなに文章を書き続けられるヒトなんて、そうはいない。ふつーのヒトは「燃え尽きた」と思ったとしても、燃えるゴミに出されるわけではないので、またいつか始めればいい(少々みつを調で)。思うに、いまblogや日記を公開することの意味は、小さな知識(micro wisdom)の種を蒔くことにあるのだ。種を蒔くにはどの季節に蒔くかが重要だ。ずっと蒔いてりゃ、そのうち育つだろう、というのではまだ、農業とはいえない。
まぁ、農業にも農業試験場が必要なように、毎日、言葉の種を蒔くヒトがいてもいい。詩人というのは、言葉の実験学者みたいなヒトだからさ。心平さんは今の世の中に生きていたら、ぜったいblogを始めたはずだ。このコンテンツは本にするより、フリーでインターネット上で公開する方がいいとオレは思う。心平さんはたぶん、著作権をそう何年も主張したりはしないはずだ*2

*1:http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/archive/news/2004/06/25/20040625dde014040019000c.html

*2:そもそも、「著作権」という概念を法人にまで拡張したのが間違いのもとだ。