情報の価値

(ウォーレン・)ヴィーヴァーはコミュニケーション理論には三つのレベルがあると力説する。技術のレベル、意味のレベル、そして、行動のレベルだ。技術のレベルでは、コミュニケーションに用いる記号の伝達、すなわちシャノンが数学理論で記述したものの実践的応用を扱う。意味のレベルで考えるのは、意図した意味を記述が実際にどこまで伝えるかという問題だ。最後に行動のレベルでは、コミュニケーションが現実にどの程度、送信者の意図した形で(仮にそういう意図があればの話だが)受信者の行動に影響を与えるかを問題にする。
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ユーザーイリュージョン--意識という幻想. (Tor Norretranders, ISBN:4314009241)

情報の価値とはどうして計るか。情報の価値はそれによって生み出された行動の大きさによって決まるものなのである。ゾルゲの情報でスターリンが動かなければゾルゲの情報の価値はまったくなかったこととなるし、今川義元の居場所の情報を聞きながら織田信長桶狭間に突撃しなかったら、あの間者の情報も無意味であったからだ。行動しない人に情報を与えても意味がないのである。
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10/18 Today ゾルゲ逮捕 (1941.10.18) @ 余丁町散人の隠居小屋
http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C111252006/E1647782899/

「なにもしない」ことも行動のひとつの形態なので、
行動レベルの情報量の測定は難しい。